People In The Box@渋谷CLUB QUATTRO

『Bird Hotel』リリースツアーファイナル、文字通りの圧巻でした。

・・・冒頭のハタノさんのポエトリーリーディングの凄まじさをまた体感したい、と思い返す今。
まるで海底に沈みこんだような場内の静けさ。非合法の地下詩人の会に紛れ込んでしまったかのようでもあり。
そうだなぁ、詩のすべてを理解できなかったかもしれないけど、とぎれとぎれに受け取った言葉の断片から見えた景色は、
なんだかデイヴィット・リンチの作る映像世界みたいで。
怖いけど、美しかった。
ハタノさんの声は鍛えられている。どこからともなく聞こえる深い声だ。。。ああ。
で、本編スタート(浸りすぎて、すみませんなかなかアタマが切り替えられませんでした私)。
完璧な庭から始まって、昏睡クラブにたどり着いたときの体のふるえはなんかもはや筆舌に尽くしがたい。
ものすごく幸福だった。
終わっちゃうのか悲しいくらいの。
この磨かれた音の粒の中で永遠に泳いでいたいんだ。出来るなら・・・こんなバンド他に居ない。
ピープルのバンドアンサンブルの上質さを説明できないのがもどかしいけど、場内にたくさんいたファンを見ていて、
「やあっぱり、そうだよね。」
とかよく分からん感慨に耽る。ソールドアウトもそりゃしますよ。えっへん。
(クワトロ来たのが8年振りで、建物向いのまんだらけに吸い込まれそうになったことは秘密です。しかしあれ何の催しだったのか?)

聴けて超うれしかったのが大好きな『ブリキの夜明け』。しかも次『サイレン』これ、めちゃ好きだもの〜。
嬉しすぎの地団駄。
ベーストラブル処置で『一度だけ』を即興でやってくれた一幕もあり(これラッキー、といっちゃっていいかな)。
バードホテルからは全曲聴けましたし、こう見るともうほとんど旧作からもやった感じか。
バースデイ、聴きたかったけれども。セトリとしてはほぼ・網羅。今の三人の集大成が今日。素晴らしすぎた。

1.完璧な庭
2.ユリイカ
3.見えない警察のための
4.レントゲン
5.一度だけ〜海抜0m
6.昏睡クラブ
7.6月の空を照らす
8.She Hates December
9.ブリキの夜明け
10.サイレン
11.犬猫芝居
12.月曜日消失
13.泥の中の生活
14.水面上のアリア
15.はじまりの国
16.ペーパートリップ
17.ヨーロッパ

アンコール
18.新曲
19.Alice

アンコール2
20.鍵盤のない、

◆MC、面白かったのはそーだなーダイゴマンが「オードリー(とツアーを廻るとの告知で)、春日じゃねぇよっ」
って言ったとこだよね。スウェーデンのガールズバンドだって。わぁ聴いてみたいなオードリー。
あとはメンバー中2名(福井くん以外)が花粉症っていうのが、立場としては共感しつつ、かわいそうだなあと思ったり。
わたしも今キテるんだよね・・・。
うん、乗り切って!!花粉は吸わないのが一番。あとは体質やけんな〜

◆ハタノさんに漢を感じる瞬間がいっぱいあったんだけど、なんだかもう、白シャツ王子とか形容するのももうええわ、
こんな不思議な音楽を生み出してしかも手のつけようもない美しさでもって中毒者を増やし続ける天才、ってことだ。
しっかし本当にいいバンドになったんだなあ。ピープル。いい時間を三人で乗り越えてきたんだ。きっと。
泥の中の生活からアリア、はじまりの国、で、ええっ、ペーパートリップ(場内最高潮)、怒涛の展開!そのあとにきた『ヨーロッパ』。
もうね。。。立ってるのが精一杯の美しさって有るんだね。
「やあっと聴けたぞー。生はすげぇ」でも「本編おわっちゃう」と思って半分悲しかった。
めんどくさい観客です。

◆「新曲をやる」というハタノ氏のかっこいい宣言で始まったアンコールの新曲よかった。「もういいかい」「まーだだよ」というフレーズが印象的。
力強いアンサンブルで、かなり次作への期待高まる。
アリスも聴けて、幸せ。
◆本当のラスト、鍵盤のない、でした。
うわー。。。もう言うこと無い。自分、泣くかと思ったが完全に笑み。ずーっとにやにやしたまま今日のライブは終了!


「音楽の力を信じるひとり」にとって得難い一夜となりました。ピープルの三人ありがとう。
「今の気分はフランス語でメルシー」
・・・おなごをキュン死にさせる気なのか波多野さん。
懸命に言葉を選びながら言った「ありがとう。」
こちらこそ本当にありがとうだ。
凄いぞPeople In The Box!!!大好きじゃ〜やはり冷静に書くことのできないバンド。