だるまさんがころんだ(かの夏のスズナリ)

燐光群から、『だるまさんがころんだ』再上演のDMが届いた。
わたしが初めてこの作品を観たのは2005年の夏のスズナリでだ。
きっかけは『屋根裏』をNHKで放送していたのをたまたま見たことによる。この演劇集団を己の目で実際に観なきゃだめだ、とつよく思ってチケットを取った。
当時すでに三演目だったという『だるまさんがころんだ』は、ものすごく面白かった。
なにより、怖かった。虚構であるはずの地雷が今目の前で本当に爆発するんじゃないかと何度も何度も思った。
何層にもわたるエピソードの積み重ねが作り出した「臨場感」がただものではなかったのである。
カーテンコールが終わって、背に汗をびっしり貼り付かせてアンケート用紙に感想を書き込んでいたらば気がつくと客席にいたのはわたし一人だった。
はっと顔をあげて出口を振り向いたら、地雷のために村を追われた青年を演じていた役者さんがこちらを見てにこり、と笑った。
手の汗のしみこんだアンケートを必死な思いで渡したのは忘れられない。
彼は深々と礼をしてくれた。

今回は笹塚ファクトリーでの公演です。3/20〜31まで。(笹塚、1回だけ行ったなあ。。。ナイロン若手公演の『すなあそび』で。←面白かった。またやって欲しいこういうの)

予定が合わないのはもう分かってしまったから悲しいが、新作が今年11〜12月あたりにスズナリであるとのこと。スズナリ大好きだというのもあるし、これには行こうと思う。


坂手洋二 (1) 屋根裏/みみず (ハヤカワ演劇文庫 7)

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